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2018.05.23
Detail daily life of the architect
Rutsu Tanimura
昭和の家を見学して
今年の3月 立て続けに昭和の家を見学した
昭和区の丘陵地にある この住宅は 戦時中 昭和17年頃建てられた
この時期、住宅用の資材は 戦争関連に使われ いわゆる銘木だけが残っていた
仕事がない大工さんが時間をかけて丁寧に作った 住宅を 造園家の野村先生と共に見学した
家と庭のつながり方、関係性をテーマとしたが まずはこのあたりの地形と歴史を学び
その延長上に庭が存在するというながれがよくわかった
その少し後 今度は名古屋のど真ん中に現存する 昭和初期の住宅を見学した
周囲がビルに囲まれているので全景がとれないが しっとりした玄関周りに当時の生活が思い浮かぶ
この住宅、実は設計事務所との併用住宅で写真の玄関には複数の機能がある
ガラガラっと木製の引き戸を開けるとすぐ左側に受付のある事務所の入口がある
手前に段差解消の踏込がある上がり框はお客さんや主人の入り口
家族や子供は中央の壁の手前のいわゆる内玄関から入る という風に
明確に、身分と機能が分離されていたが違和感なくしっとりした和の手法で解かれていたことに感激した
女性建築士に囲まれ 手描きの図面を解説する オーナー (嬉しそう・・)
パソコンにはない 味わいのある 沢山の図面に みんなため息が・・・
今後の保存が難しいが 随所に工夫が見られ 考えさせられることの多い住宅であった