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2020.01.20
Detail daily life of the architect
オノコム
哲学たいけん村無我苑「涛々庵」を訪ねて
碧南市にある哲学たいけん村無我苑を見学させていただきました。ここのお茶室「涛々庵」は
中村昌生先生監修のもとつくられたもので全国でもめずらしい二重露地となっています。
今回はこの二重露地を紹介させていただきます。
このお茶室は草庵のつくりで西向きに建てられています。露地はこれから始まるお茶会に
臨むための大切な心の準備を整える聖なる空間です。ここは露地への入り口です。
外露地の待合です。心静かにここでお待ちいただきます。
内露地の待合です。外露地と内露地の間に中潜(なかくぐり)呼ばれる中門があります。
茶事では、亭主は客の到来を見計らい、あからじめ水を打って露地を清めます。茶事に
招かれた客は、座敷の寄付(控えの間)で着替え、外露地で待機します。合図により
苑路を進み、中門へ向かうと、そこで亭主が客を迎えます。内露地に入り、客は蹲踞で
手を清め口をそそぎ、躙口から茶室にはいります。
露地では苑路が長い山道をイメージして曲線状に造られています。そこに飛び石が打たれ、
飛び石ひとつひとつが山里を進み、峠を越える思いを表しているとのことです。